怖い話はキくだけでの感想

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マンガ「怖い話はキくだけで」の感想です。これよく読み方が分かんなくてタイトルのフォントだと「怖い話は≠くだけで」つまりニアリーイコールだと思うのですが、怖い話はにくだけで?っと誤読しちゃってました。よく見たら(き)ってルビふってあったわ

感想

電文形式のホラーマンガですね。作者の方がツイッターやネットでこんな怖い話を聞いたんだけど・・という感じで淡々と進んでいきます

1話 実話のようなふなべかずこの話

近畿地方で企業勤めをしている健人さんの話。伝聞調だからめっちゃ実話っぽい!ふなべかずこの話。こういう都市伝説たくさんあるよね。名前を知ってしまったら不幸になる系のお話。ありがとうございましたなりました怖い!ある日家に自分あての、謎の手紙を見つける。差出人がふなべかずこさん。でもそんな名前の人には身に覚えがない。部屋の中にあらわれた黒髪の女。ここからがめっちゃ怖いよー。KENTO’s Blogって本当にあったのかな。ブログのっとりみたいな展開にぞぞぞっとしました。あと「つまり今も生きているということだから大丈夫です」も怖すぎ。脅されたのか、操られたのか、なんなのか。はっきりしなくて怖いー!なお、ネタバレになるのですが1巻にはこれの続きみたいな話も収録されています(8話目の「人形」ってやつ)

2話「丿乀」この漢字難しいな。「ひだりはらい」と「ふつ」です。今回の話はやっぱり「ひだりはらいみたいになった女性のコマ」がハイライトでした。最高!あと、最後分かりづらいんですがちょっとだけ考察すると「妹が首吊ってるんですよ」ってのが実はどちらのセリフでもないっていうオチですね。

3話「閑静」アイスクリームのアイコンと言えばZenly(ゼンリー)ですがサービス終了しちゃいましたね。みんなはどこにいったのか。それにしてもこの話現代風怪談っていうんですかね。最高です。そして結局その家は忌中になっちゃったという。こわわ!

4話 セミとイヤホンの話

都内の大学に通う葉山さん(仮)の話から始まる。駅の改札近くで、片耳のワイヤレスイヤホンをみつけて拾うと、突如それからセミの鳴き声が大音量で鳴りだす、というストーリー。そのイヤホンの持ち主の男性はすぐに表れた。不思議な雰囲気の男。後姿を見送っていると、その男のウエストポーチから落ちたのは・・・セミの死骸。ひえええ。なんちゅう。私セミは街中で見かけてもサブいぼ立っちゃうのでこんな状況に出くわしたら怪談とか関係なく体の芯まで冷えるでしょうね。その男がその後語った話も意味不明でした

8話 人形、ふなべかずこの続き?

あ、こんかいはひとみさんの話かーって思いながら読み進めてしまったよね。もちろん、なんだかふなべかずこの話と似ているなあと思いながら。そしたらけんちゃんが出てきたらヤな予感がして。だってあのとき乗っ取られた男の子って健人だったでしょう?そして、けんちゃんが人形につけた名前が・・・ひいい

巻末のQRコードの話

作者と担当の会話、という形で西荻窪の電柱に張られていたQRコードの話になる。このドメインの末尾が.onionなんだけど、これはTorブラウザとかでしかアクセスできない、いわゆるダークウェブらしい。しかもリンク先には「買い手が見つかりました」とかしか描かれてなかったらしい。

ここまでのレビュー(ネタバレや考察あり)

実際に作者の影山五月さんや梨さんがインタビューなどをして聞いた話、つまり実体験や実話のようなものも混じっているかもしれないが、ふなべかずこの話で分かるようにある程度の時系列を以て語られるエピソードもあるっぽい。これはサンデーうぇぶりで読める「僕が死ぬだけの百物語」と同じような構成(虚構と実話が入り混じって、ストーリーが進むほどにだんだんと不穏になって来る)なので、そういった怪談が好きな人にはオススメできる作品だと思う。絵もリアル系で好み。今のところの最終話はWebで読める12話くらいだと思うけど、最終回まではまだまだあるだろうから、新刊出たら買うぞー。